MOAI(数理最適化と機械学習の融合技術)とは
MOAIは、MO(Mathematical Optimization:数理最適化)とAI(Artificial Intelligence:人工知能、とくに機械学習)を融合した技術を指す言葉です。
MOAIを用いて、現実の大規模最適化問題に対し、モデルの表現力、解の精度、計算時間、コスト面で最も実用的なソリューションを提供します。
SCMLとは
SCML (Suply Chain Modeling Language) は、さまざまなサプライチェーン最適化モデルを統一的に表現するための基本言語です。
サプライチェーンは多様なシステムの複合体です。そのため、その最適化にはお客様のニーズに応じたカスタマイズが不可欠です。たとえば、ロジスティクス・ネットワーク設計(LND)で拠点の配置や輸送経路の最適化を行う際に、工場内の生産計画や輸送能力の制約などを同時に考慮しなければならない場合もあります。市販のシステムでは、これらの生産計画や輸配送最適化をLNDに組み込んでモデル化することは困難です。
そこで私たちは、サプライチェーンを共通の言語で記述できる「Supply Chain Modeling Language (SCML)」を開発しています。SCMLは、LND、生産、輸配送といったサプライチェーンの諸活動を、基本構成要素(ノード、アーク、活動、製品、モード、資源、制約、期など)を用いて記述することで、さまざまな最適化に対応できるように設計されています。
本当の最適化技術とは
最適化は、新世代アナリティクスの中核を担う技術です。しかし、本当の最適化技術を駆使できる企業は非常に限られています。漠然としたAIや特殊なコンピュータを使用した「最適化」と称される手法ではなく、真の最適化を実現するにはどうすればよいでしょうか?
私たちは、実務に有効な最適化技術を体系的に分類・整理し、問題ごとに最適な手法を実験的解析によって選定することで、お客様の抱えている問題の解決に最も適したソリューションを自動的に判別する「AutoOpt」を提案しています。
単に数理最適化ソルバー(Gurobi、CPLEX、CBCなど)にモデルを投入するだけのソリューションや、十分な専門知識をもたない方がアドホックにヒューリスティクスを作成するアプローチでは、一時的な解決策が得られたとしても、継続的に優れた結果を安定して得ることは困難です。これが、最適化技術を用いたDX(デジタルトランスフォーメーション)がうまくいかない原因のひとつです。
MOAI Labには、最適化の中核技術である数理最適化とメタヒューリスティクスの専門家が揃っており、問題に応じた最適な手法を、数理最適化、メタヒューリスティクス、そして機械学習を組み合わせて構築することが可能です。時々刻々と変化する問題例(問題に数値を入れたもの;インスタンス)に対して最適な手法を柔軟に選択することで、はじめて最適化を活用した真のDXが実現するのです。